ボルト · ティモシー
BOLT, Timothy
教授
経済学部
埼玉大学
離散選択実験
離散選択実験(コンジョイント分析)とは,商品やサービスに対する多様な人々の価値を数値的に算出することに用いられるアンケート調査手法です.
簡単な方法は、アンケート回答者に異なる属性を含んだいくつかの仮説オプションを提示し,その選択における回答者の選好度を統計的に算出します.それぞれのオプションは同じ属性分野に沿って作成されるが、その属性レベルはオプションごとに違います。どれが時間をかけて作成された選択肢のグループなのかを統計的に調査することにより、その属性の相対的価値が算出できる。この方法は、そのオプション間における置換率や、サービスの人気度を計算するのに応用できる。
具体例として薬の属性ならば、どのくらいの頻度で飲むか、どのような方法で飲むか(錠剤、自分で注射、看護師による注射)、起こりうる副作用、副作用の強さ、治療の期間などがある。治療の有効性、リスク、は離散選択実験に含まれる共通の属性である。
このような離散選択実験の方法により、回答者自らの算出された評価が明らかになる。これは、彼らを難しく抽象的な評価やランクキング、その他の質問をするより良い方法である。離散選択実験はより簡単に答えることができ、現実の決断がなされる方法とよりよくマッチするということが示されているのである。
私の研究では,患者,医療従事者,介護者,政策立案者といった医療(特に緩和ケアやガン医療)に関わる人々の立場からの最良な医療サービスを,このコンジョイント分析を用いて探求しております.